読書メモ:情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

著者はソフトウェア開発者を1つの製品とみて、そのライフサイクルを4つの観点から論じる。
4つの観点は以下の通り。

  • 市場を選ぶ ・・・ どの技術分野、ビジネス分野を選ぶのか?
  • 製品に投資する ・・・ 知識とスキルを磨くには?
  • 実行に移す ・・・ 給料に見合った価値を提供するには?
  • 製品を売り込む ・・・ 自分の能力を評価してもらうには?

特に気になったTipsは以下の2つ。
いずれも読んだ時にドキッとさせられる教訓に満ちている。

8.スペシャリストになろう(Be a Specialist)
筆者曰く、「何らかのスペシャリストであるということは、単に他のことを知らないということではない」
1つの技術しかできないことをスペシャリストというのではなく、その技術について深く理解しており、経験が豊富なひとを指す。
言われてみれば当たり前のことではあるが、読んだ時にドキッとした。
浅薄な意味でのスペシャリストにならないために、本当の意味でのスペシャリストになるために努力が必要。


26.バケツ一杯の水の中の小石のひとつ(A Pebble in a Bucket of Water)
自尊心の強い開発者であれば反発を感じるかもしれないが、筆者曰く
「自分の職務における存在は、会社にとってバケツ一杯の水に沈む小石ひとつ程度にすぎない」
代替不可能な存在になるためには、保守しやすいコードを書き代替可能な存在であり続ける必要がある

上記の2つ以外にも示唆に富んだTipsが53個紹介されている。




自分のソフトウェア開発者としての毎日が価値ある未来へとつながっているのかを省みるのに最適な一冊。
そこらの雇われエンジニアで終わるのか?
自分の能力を高め周りから尊敬されるエンジニアになるのか?
その差はちょっとした日々の過ごし方にあるのかもしれない。